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過覚醒って何…?

脳や体が必要以上に興奮した状態のことだよ
「疲れているのに眠れない」「布団に入ると頭が冴えてくる」という経験はありませんか。
その状態には「過覚醒」という名前があります。
過覚醒とは何か、なぜ起きるのか、どう対処するかを紹介します。
過覚醒とは

過覚醒とは、脳や体の覚醒レベルが必要以上に高まった状態のことです。
本来、夜になると体は眠りに向けて副交感神経が優位になり、深部体温が下がって覚醒レベルが下がっていきます。
しかし過覚醒状態では交感神経が優位のまま維持されて、体が疲れていても脳が「まだ起きていなければならない」と感じ続けます。
過覚醒の主なサイン

- 布団に入ると頭が冴えて思考が止まらない
- 疲れているのに眠れない
- 心拍数が上がっている・体が熱い感じがする
- 些細な音・光で目が覚める
- 眠れなかった翌日も日中は妙に頭が働く
- ストレスが多い時期ほど症状が悪化する
過覚醒が起きる主な原因

ストレスが続くとコルチゾール(ストレスホルモン)が慢性的に分泌されて、交感神経が常に優位な状態になります。
「眠れないかもしれない」という不安そのものが過覚醒を引き起こすこともあります。
ブルーライトがメラトニンの分泌を抑制して覚醒レベルを高めます。
SNSや動画の刺激的なコンテンツがドーパミンを分泌させて、さらに脳を興奮状態に保ちます。
カフェインは摂取後6〜8時間覚醒作用が続きます。
アルコールは入眠を助けるように見えて、睡眠後半の覚醒を増やして睡眠の質を下げます。
対処法

- 4-7-8呼吸法(4秒吸って・7秒止めて・8秒で吐く)
- 漸進的筋弛緩法で体の緊張をほぐす
- ぬるめのお風呂(38〜40℃)に入って深部体温を下げる
- 就寝1時間前にスマホ・テレビをやめる
- 照明を暖色・間接照明に落とす
- 午後14時以降のカフェインを避ける
「絶対に眠らなければ」という意識が過覚醒をさらに強めます。
「眠れなくても体を休めればいい」と意識を切り替えることで、逆に眠りに入りやすくなります。
データ

久留米大学の富田康弘らが2025年に発表した報告(睡眠医療ネクサス Vol.1 No.2)によると、過覚醒は慢性不眠症の中核的な永続化因子のひとつとされており、ストレス・不安・「眠れないかもしれない」という予期不安が交感神経を常に優位に保って慢性不眠を維持させることが示されています。
過覚醒状態では睡眠に向けた深部体温の低下・メラトニンの分泌が妨げられるため、リラクゼーション法・刺激制御・認知的アプローチを組み合わせた対処が重要とされています。
また、愛媛大学医学部附属病院 睡眠医療センターの岡靖哲らが2025年に発表した報告(睡眠と環境 Vol.19 No.1)では、就寝前のスマホ・カフェイン・強い光が覚醒レベルを高めて過覚醒を悪化させることが示されており、就寝前の環境整備が不眠改善の基本とされています。
引用元:富田康弘ら「医療者のための睡眠医学入門 第2回 不眠症」睡眠医療ネクサス Vol.1 No.2(2025)久留米大学医学部神経精神医学講座
引用元:岡靖哲ら「睡眠習慣改善と不眠治療の新たなトレンド」睡眠と環境 Vol.19 No.1(2025)愛媛大学医学部附属病院 睡眠医療センター

この記事のまとめ

過覚醒は「脳や体が必要以上に興奮した状態」で、慢性不眠の主な原因のひとつです。
- 4-7-8呼吸法・漸進的筋弛緩法で副交感神経に切り替える
- 就寝1時間前にスマホ・強い光・カフェインを避ける
- 「眠れなくても体を休めればいい」と意識を手放す
過覚醒が2週間以上続く場合は不眠症として睡眠外来・心療内科への相談を検討しましょう。




