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ナルコレプシーって何…?

日中に突然強い眠気が来る睡眠障害のことなんだ
日中に突然強烈な眠気に襲われて、我慢できずに眠ってしまう。
笑ったり驚いたりした時に、ふと体の力が抜けてしまう。
そういった経験はありませんか。
そしてそれらの状態が、周囲から「怠けている」と思われ、つらいと感じている方に向けて、ナルコレプシーとは何かを紹介します。
同じ悩みを持つ人の声
Yahoo!知恵袋には、以下のような投稿が多数寄せられています。

“ 睡眠を7時間ほどきっちりとっても日中に眠くなります。20歳を過ぎたくらいから突然なりました。 ”
“ 寝ても寝ても眠くなります。24時間,脳内が寝てる感じすらします。 ”
“ 最近手足に若干力が入りません、なんか笑い過ぎた時の力入んないみたいなのを弱くした感じで病気ですかね? ”
といった、日中に強い眠気や脱力に襲われ怠けていると誤解されて悩むという内容の投稿に多くの共感が集まっています。
特に周囲に理解されにくい症状ほど、一人で抱え込みやすいようです。

ナルコレプシーとは


ナルコレプシーとは、日中に突然強烈な眠気が繰り返し現れる睡眠障害です。
十分に眠っているにもかかわらず日中に眠気が来て、授業中・会議中・食事中など状況を問わず眠ってしまうことがあります。
脳内のオレキシン(覚醒を維持する神経伝達物質)が不足することで起きるとされており、自己免疫反応が関係していると考えられています。
日本での有病率は約600人に1人とされており、珍しい病気ではありません。


主な症状

日中に突然強烈な眠気が来て我慢できない状態です。
数分〜30分程度の短い睡眠(睡眠発作)の後にすっきりする、という特徴があります。
笑い・驚き・怒りなど強い感情が引き金となって、突然体の力が抜ける症状です。
膝から崩れ落ちる・顔の筋肉が緩むなど様々な形で現れます。
意識は保たれていて数秒〜数分で回復することがほとんどです。
眠りに入る時や目覚める時に体が動かせない睡眠麻痺(いわゆる金縛り)や、リアルな幻覚が現れることがあります。
これらはナルコレプシー以外の人にも起きることがありますが、頻繁に起きる場合はナルコレプシーのサインのことがあります。

受診と治療

ナルコレプシーは自己診断が難しく、睡眠外来・神経内科での専門的な検査が必要です。
問診・睡眠ポリグラフ検査・反復睡眠潜時検査(MSLT)などで診断されます。
- 日中に我慢できない眠気が毎日のように来る
- 笑ったり驚いたりした時に体の力が抜けることがある
- 金縛り・入眠時の幻覚が頻繁にある
- 十分眠っているはずなのに日中の眠気が改善しない
薬物療法(モダフィニル・塩酸メチルフェニデートなど)と生活習慣の調整が組み合わされます。
計画的な短い仮眠(15〜20分)を日中に取り入れることが症状の軽減に助けになるとされています。
完治は難しいですが、適切な治療で日常生活を送れるようになる人が多いです。

データ

虎の門病院の富田康弘らが2025年に発表した報告(睡眠医療ネクサス Vol.1 No.3)によると、ナルコレプシーは脳内オレキシン産生ニューロンの消失による過眠症であり、日本での有病率は約600人に1人と推定されています。
情動脱力発作(カタプレキシー)を伴うナルコレプシー1型とそうでない2型があり、どちらも睡眠外来・神経内科での専門的な診断・治療が推奨されています。
また、愛媛大学医学部附属病院 睡眠医療センターの岡靖哲らが2025年に発表した報告(睡眠と環境 Vol.19 No.1)では、ナルコレプシーを含む過眠症は「いくら寝ても眠い」という訴えとして現れることが多く、単なる睡眠不足との鑑別診断が重要とされています。
引用元:
睡眠と環境 Vol.19 No.1(2025)
「睡眠習慣改善と不眠治療の新たなトレンド」
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jsleepenvi/19/1/19_50/_article/-char/ja引用元:
睡眠医療ネクサス Vol.1 No.3(2025)
「睡眠関連呼吸障害」(医療者のための睡眠医学入門 第3回)
https://jssr.jp/files/nexus/20251225-08.pdf
引用元:
富田康弘ら「医療者のための睡眠医学入門 第2回 不眠症」睡眠医療ネクサス Vol.1 No.2(2025)久留米大学医学部神経精神医学講座
http://www.jssr.jp/files/nexus/20250925-07.pdf
引用元:
岡靖哲ら「睡眠習慣改善と不眠治療の新たなトレンド」睡眠と環境 Vol.19 No.1(2025)愛媛大学医学部附属病院 睡眠医療センター
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jsleepenvi/19/1/19_50/_article/-char/jaこの研究の紹介者:岡 靖哲(おか やすのり)氏
詳しいプロフィールを見る+
所属:
愛媛大学医学部附属病院 睡眠医療センター長・教授
学位:
修士(医学)ロンドン大学
経歴:
京都大学医学部卒、京都大学大学院で脳病態生理学・臨床神経学を専攻。
英国ロンドン大学で臨床神経科学修士を取得後、英国セントトーマス病院 睡眠医療センターで研究員(2000~2001年)を務め、現在は愛媛大学医学部附属病院 睡眠医療センター長
資格:
日本睡眠学会 総合専門医/日本神経学会 神経内科専門医
研究ジャンル:
睡眠医療、不眠症治療、概日リズム睡眠障害愛媛大学医学部附属病院 睡眠医療センター(公式サイト)
岡靖哲 研究者ページこの研究の紹介者:富田 康弘(とみた やすひろ)氏
詳しいプロフィールを見る+
所属:
虎の門病院 睡眠呼吸器科 医長(循環器センター内科兼任)
出身:
東京大学医学部卒業
学位:
博士(医学)順天堂大学大学院医学研究科
経歴:
東京大学医学部卒業後、虎の門病院で循環器・睡眠医療の臨床に従事。
順天堂大学大学院で医学博士を取得し、現在は東京大学大学院医学系研究科の特任研究員、順天堂大学医学部の非常勤助教も兼任
資格:
総合内科専門医・指導医/日本睡眠学会総合専門医・指導医/循環器専門医・指導医
研究ジャンル:
睡眠関連呼吸障害、睡眠時無呼吸症候群(SAS)、CPAP治療

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この記事のまとめ

ナルコレプシーは「怠け」ではなく、脳のオレキシン不足による睡眠障害です。

対処法
・日中に我慢できない眠気や感情で力が抜ける、金縛りが頻繁にある場合は睡眠外来へ
・診断には専門的な検査が必要
・薬物療法と計画的な仮眠で日常生活を送れるようになる人が多い
「自分だけおかしい」と一人で抱え込まずに、気になる症状があれば睡眠外来・神経内科への相談を検討してみてください。





