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いびきがひどいと言われる
朝起きても全然スッキリしない
これって、もしかして睡眠時無呼吸症候群?

日本には推定900万人の患者がいるのに、治療を受けているのは50万人未満で、気づいていない人がとても多い疾患なんだ
いびきがひどいと言われる。朝起きると頭が痛い・体が重い・全然スッキリしない。日中に強烈な眠気がある。
「太っていないから大丈夫」「日中眠くないから違うと思う」と思っていませんか。
このページでは、睡眠時無呼吸症候群の定義・症状・放置した場合のリスク・受診の目安を紹介します。
睡眠時無呼吸症候群とは?

睡眠時無呼吸症候群(SAS:Sleep Apnea Syndrome)とは、睡眠中に呼吸が繰り返し止まる疾患です。
「10秒以上の呼吸停止が1時間に5回以上」起きる状態が診断の目安とされています。
- 大きないびき・いびきが途中で止まる
- 朝起きた時の頭痛・口の乾燥・疲労感
- 日中の強烈な眠気(会議中・運転中でも眠くなる)
- 夜中に何度も目が覚める(中途覚醒)
- 集中力・記憶力の低下
- 夜間頻尿
筑波大学の佐藤誠らの報告(2020年)によると、日本のSAS患者の4割は肥満ではなく、約半数は日中の眠気を感じていないとされています。
「太っていないから無関係」「日中眠くないから違う」という思い込みが、受診の遅れにつながっています。
いびきがひどいと言われている場合は、体型や眠気の有無にかかわらず検査を検討してください。

放置したままにすると…

「いびきくらい大丈夫。」
「太っていないから自分は違う。」
そう思いながら、SASを放置していませんか。
SASを放置すると、以下のリスクが高まることが研究で示されています。
- 高血圧・心疾患・脳卒中のリスクが健常者の2〜3倍以上
- 糖尿病・メタボリックシンドロームとの関連
- 日中の眠気による交通事故・仕事上のミスのリスク増加
- うつ病・認知症との関連
SASは適切な治療(CPAP療法など)で劇的な改善が期待できる疾患です。
放置することが、最も危険な判断です。

受診の目安と治療法

- いびきがひどいと言われる・いびきが途中で止まると言われる
- 朝起きると頭が痛い・口が乾いている・全然スッキリしない
- 日中に強烈な眠気がある・会議中や運転中に眠くなる
- 夜中に何度も目が覚める・熟眠感がない
内科・耳鼻科・睡眠外来への受診が基本です。
簡易検査は自宅で指にパルスオキシメーターをつけて行うことができ、保険適用で受けられます。
精密検査(PSG)は入院または自宅で行います。
「いびきがひどい」と伝えるだけで検査につながります。
- CPAP療法:マスクから空気を送り続けて気道を開く(中等症以上の第一選択)
- 口腔内装置(マウスピース):軽症〜中等症に有効
- 生活習慣の改善:減量・飲酒の減少・横向き寝

よくあるQ&A

- Q太っていないのにSASになりますか?
- A
なります。日本のSAS患者の約4割は肥満ではないとされています。
顎が小さい・首が短い・扁桃腺が大きいなど、体型以外の要因でもSASは起きます。
「太っていないから大丈夫」という思い込みが受診の遅れにつながっています。
※個人差あり
- Q日中の眠気がなければSASではないですか?
- A
そうとは限りません。SAS患者の約半数は日中の眠気を感じていないとされています。
眠気を感じなくても、いびきが強い・朝の頭痛・熟眠感がないという場合は検査を検討してください。
※個人差あり
- QCPAPは一生続けないといけませんか?
- A
肥満が原因の場合は減量によってCPAPが不要になることがあります。
顎や上気道の構造が原因の場合は長期的な使用が必要なことが多いですが、使用中は睡眠の質が大幅に改善します。
担当医と相談しながら継続方針を決めていきます。
※個人差あり

データ

筑波大学国際統合睡眠医科学研究機構の佐藤誠が2020年に発表した報告(日本内科学会雑誌 109巻6号)によると、日本における中等症以上のSAS有病者数は約900万人と推測されていますが、治療を受けているSAS患者数は50万人にも達していないとされています。
また同報告では、日本のSAS患者の約4割は肥満ではなく、約半数は日中の眠気を感じていないとされており、「太っていないから大丈夫」「眠くないから違う」という思い込みが受診の遅れにつながっていることが指摘されています。
また、同報告では無治療の重症SAS患者では致死的・非致死的心血管イベントのリスクが健常者と比較して約2.87〜3.17倍高いことが示されており、早期発見・早期治療が重要とされています。
いびきが気になる場合は「太っているかどうか」「日中眠いかどうか」にかかわらず、内科・耳鼻科・睡眠外来への相談を検討してみてください。
参照:佐藤誠「睡眠時無呼吸症候群(SAS)の疫学」日本内科学会雑誌 109巻6号(2020)筑波大学国際統合睡眠医科学研究機構

この記事のまとめ

睡眠時無呼吸症候群は日本に推定900万人の患者がいるにもかかわらず、治療を受けているのは50万人未満です。
「太っていないから大丈夫」「日中眠くないから違う」という思い込みは危険です。
いびきがひどいと言われる・朝スッキリしない・夜中に何度も目が覚めるという場合は、内科・耳鼻科・睡眠外来への受診を検討してみてください。
早期発見・治療で睡眠の質は劇的な改善が期待できます。




