
PR

ベッドに入っても全然眠れないんだけど、これって「入眠障害」かな?

そう!入眠障害は不眠症の中で、若い世代に特に多いんだ
ベッドに入ってもなかなか眠れない。
30分・1時間経っても目が冴えたままで、やっと眠れたと思ったら朝になっている。
「入眠障害」という言葉は聞いたことがあるけど、自分がそれに当たるのかわからない。
そう感じているあなたに、入眠障害の定義・原因・放置した場合のリスク・今から試せる対処法を紹介します。
入眠障害とは?

入眠障害(にゅうみんしょうがい)とは、ベッドに入ってから眠りにつくまでに30分〜1時間以上かかる状態が続く不眠症のタイプです。
不眠症には主に4つのタイプがあります。
- 入眠障害:寝つくまでに30分〜1時間以上かかる ←このページ
- 中途覚醒:睡眠中に何度も目が覚め、なかなか眠れない
- 早朝覚醒:希望より2時間以上早く目が覚めてそのまま眠れない
- 熟眠障害:眠れてはいるが、眠った感じがしない・疲れが取れない
週3日以上・1ヶ月以上続いて日常生活に支障が出ている場合は、治療が必要な不眠症と判断されます。
「ただの寝つきの悪さ」と放置せず、原因を知ることが大切です。

入眠障害の主な原因

入眠障害の原因は大きく4つに分類されます。
ストレス・不安・緊張が続くと交感神経が優位なまま夜を迎えて、脳が覚醒した状態が続き眠れなくなります。
「布団に入ると逆に頭が冴える」「仕事や人間関係の考えごとが止まらない」という場合はこれが主な原因です。
入眠障害で最も多いパターンです。
夜更かし・不規則な生活・スマホのブルーライトによってメラトニン(睡眠ホルモン)の分泌が遅れ、眠気が来る時間が後ろにずれていきます。
「深夜2〜3時でないと眠れない」「朝に眠気が強い」という場合は睡眠相後退症候群の可能性があります。
特に10〜30代に多く見られます。
「また眠れないのではないか」という不安がベッドに入るたびに高まり、それ自体が脳を覚醒させます。
「ソファでは眠れるのにベッドに入ると眠れない」という場合は、ベッド=眠れない場所という条件付けが起きている可能性があります。
慢性的な入眠障害ではこのパターンが定着していることが多いです。
カフェインは摂取後6時間以上覚醒作用が続きます。夕方以降のコーヒー・エナジードリンク・緑茶は入眠を妨げます。
またステロイド・抗うつ薬・降圧剤などの薬の副作用で入眠しにくくなることもあります。
服用中の薬がある場合は担当医に相談してみてください。

放置したままにすると…

「寝つきが悪いだけだから大丈夫。」
「眠れなければ眠れるまで起きていればいい。」
そう思いながら、入眠障害を放置していませんか。
入眠障害を放置すると「眠れない→日中つらい→夜また眠れない」という悪循環が定着し、慢性不眠症に移行するリスクが高まります。
また慢性的な睡眠不足はうつ病・不安障害・生活習慣病との関連が高まることが研究で示されています。
「寝つきが悪いだけ」と軽視せず、早めに原因に対処することが大切です。

入眠障害の対処法

- 就寝2時間前からスマホ・パソコンのブルーライトを避ける
- 夕方以降のカフェインを控える
- 4-7-8呼吸法で副交感神経に切り替えてから眠る
(4秒吸って、7秒止めて、8秒で吐く) - 「眠れなくても横になるだけでいい」と焦りを手放す
- 20〜30分眠れない場合は一度布団から出て別の部屋で過ごし、眠気が来てから戻る
(刺激制御法)
- 何時に眠れても同じ時間に起きる
(起床時間の固定が最優先) - 起きたらすぐに日光を浴びる
(メラトニンのリセット) - 週末の寝だめをやめる
(体内時計がさらに乱れる)
- 2週間以上改善しない・日常生活に支障が出ている
- 「深夜でないと眠れない」が慢性化している
(睡眠相後退症候群の可能性) - 不安・気分の落ち込み・意欲低下が重なっている

よくあるQ&A

- Q寝つくまで何分かかると入眠障害ですか?
- A
一般的に30分〜1時間以上かかる状態が目安とされています。
ただし「週3日以上・1ヶ月以上続いて日常生活に支障が出ている」という条件が揃って初めて不眠症と判断されます。
たまに寝つきが悪い程度であれば、まず生活習慣の見直しから試してみてください。
※個人差あり
- Qソファでは眠れるのにベッドでは眠れません。
- A
「ベッド=眠れない場所」という条件付けが起きているパターンです。
刺激制御法(眠くなってからベッドに入る・眠れない時はベッドから出る)が有効とされています。
改善しない場合は睡眠外来・心療内科でのCBT-I(認知行動療法)が助けになります。
※個人差あり
- Q入眠障害と睡眠相後退症候群はどう違いますか?
- A
入眠障害は「眠れない状態全般」を指し、睡眠相後退症候群は「体内時計が後ろにずれていて深夜でないと眠れない」という特定の状態です。
睡眠相後退症候群では「深夜2〜3時に眠れて昼頃まで眠れる」という特徴があります。
どちらも睡眠外来・心療内科で対応できます。
※個人差あり

データ

日本プライマリ・ケア連合学会誌に掲載された八藤英典の報告(2012年)によると、不眠症の有病率は一般人口の1〜2%とされており、入眠障害はその中でも特に若い世代・ストレスが多い世代に多く見られるタイプとされています。
また同報告では、入眠障害の治療として「刺激制御法(眠れない時はベッドから出る)」「睡眠制限法(睡眠時間をあえて絞って睡眠欲求を高める)」などの認知行動療法が薬物療法と同等以上の効果を持つとされており、まず非薬物療法から始めることが推奨されています。
また、日本大学医学部精神科の鈴木正泰が2020年に発表した報告(日本大学医学雑誌 79巻6号)によると、入眠障害の背景には睡眠相後退症候群・不安障害・うつ病など多様な疾患が関与していることがあり、原因を正確に鑑別することが適切な治療につながるとされています。
「ただの寝つきの悪さ」と放置せず、2週間以上続く場合は内科・心療内科・睡眠外来への相談が大切です。
参照1:八藤英典「不眠症」日本プライマリ・ケア連合学会誌 Vol.35 No.1(2012)北星ファミリークリニック
参照2:鈴木正泰「不眠症状の鑑別診断の進め方」日本大学医学雑誌 79巻6号(2020)日本大学医学部精神科

この記事のまとめ

入眠障害は「ただの寝つきの悪さ」ではなく、脳の過覚醒・体内時計の乱れ・条件付き不眠などが原因の不眠症のひとつです。
まず就寝前のスマホ・カフェインをやめる・起きる時間を固定するという基本から試してみてください。
2週間以上改善しない場合は、内科・心療内科・睡眠外来への相談を検討してみてください。
入眠障害は適切な治療で改善できるケースが多いので、安心してください。




