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「概日リズム」って聞いたことあるけど、体内時計と何が違うの?

概日リズムは体内時計そのもののことだよ!
これが乱れると眠れない・朝起きられない・日中眠いという症状が出てくるんだ
夜更かしが続いて昼夜逆転してしまった。
深夜にならないと眠れない。
朝はどうしても起きられない。
これらの悩みの背景には「概日リズムの乱れ」が関係していることが多いです。
このページでは、概日リズムの定義・乱れる原因・放置した場合のリスク・整え方を紹介します。
概日リズムとは?

概日リズム(がいじつリズム)とは、約24時間を周期として体内で繰り返される生理的なリズムのことです。
英語では「サーカディアンリズム(Circadian Rhythm)」とも呼ばれます。
体内時計とほぼ同義で使われますが、より正確には「体内時計によって制御される24時間周期のリズム全体」のことを指します。
- 睡眠・覚醒のタイミング(メラトニンの分泌)
- 体温の変動(夕方に最高・明け方に最低)
- ホルモン分泌(コルチゾール・成長ホルモンなど)
- 消化・代謝・免疫機能
- 血圧・心拍数の変動
概日リズムの最大の「タイマー」は光(日光)です。朝に光を浴びることでセロトニンが分泌され、その約14〜16時間後にメラトニン(睡眠ホルモン)が分泌されて自然な眠気が訪れます。
夜にスマホ・パソコンのブルーライトを浴びると、脳が「まだ昼間」と判断してメラトニンの分泌が遅れ、眠れなくなります。

概日リズムが乱れる主な原因

就寝前のスマホ・パソコン使用は、ブルーライトがメラトニン分泌を抑制して眠気を遅らせます。
「スマホを見ていると眠れなくなる」のは、概日リズムの乱れが直接の原因です。
毎日異なる時間に起きたり寝たりすることで、体内時計が混乱します。
特に週末の寝だめによる「ソーシャルジェットラグ(社会的時差ぼけ)」は月曜日の朝に強烈な眠気・だるさを引き起こします。
夜勤・シフトワーク・海外渡航による時差ぼけは、概日リズムを社会的な時間と強制的にずらすため、強い眠気・不眠・消化器症状を引き起こします。
交代勤務が長期化すると、生活習慣病・がん・うつ病のリスクが高まることが研究で示されています。

放置したままにすると…

「夜型なのは体質だから仕方ない。」
「深夜でないと眠れないのは昔からそう。」
そう思いながら、概日リズムの乱れを放置していませんか。
概日リズムの慢性的な乱れは、不眠・日中の眠気だけでなく、うつ病・肥満・糖尿病・免疫機能の低下との関連が研究で示されています。
「夜型の体質」と思い込まず、概日リズムは整えることができると知っておくことが大切です。

概日リズムの整え方

- 毎日同じ時間に起きる(何時に眠れても同じ時間に起きる・これが最優先)
- 起きたらすぐ日光を浴びる(カーテンを開ける・外に出る・最低10〜15分)
- 就寝2時間前からスマホ・パソコンを避ける(ブルーライトカットだけでは不十分)
「深夜2〜3時でないと眠れない・朝起きられない」という場合は睡眠相後退症候群の可能性があります。
起床時間を毎日15〜30分ずつ早めていく・朝の光療法(強い光を浴びる)が有効とされています。
改善しない場合は睡眠外来への相談を検討してみてください。

よくあるQ&A

- Q概日リズムと体内時計は同じものですか?
- A
ほぼ同義で使われますが、正確には「体内時計」は時間を計る仕組み、「概日リズム」はその体内時計によって制御される約24時間周期のリズム全体を指します。
日常的には同じ意味で使っても問題ありません。
※定義は文脈によって異なることがあります
- Q夜型は体質なので直せませんか?
- A
遺伝的な傾向(クロノタイプ)は確かに存在しますが、多くの「夜型」は生活習慣によって作られたものです。
毎日同じ時間に起きる・朝に光を浴びるという習慣を2〜4週間続けることで、多くの場合は改善できます。
極端に夜型の場合は睡眠外来への相談が助けになります。
※個人差あり
- Qブルーライトカットメガネだけで効果がありますか?
- A
ブルーライトカットは一定の効果があるとされていますが、それだけでは不十分です。
就寝2時間前にスマホ・パソコン自体の使用をやめることが最も効果的です。
「メガネをかけながらスマホを見続ける」では概日リズムへの影響を十分には防げません。
※個人差あり

データ

日本プライマリ・ケア連合学会誌に掲載された八藤英典の報告(2012年)によると、不眠症の睡眠衛生指導として「同じ時刻に毎日起床すること」「目が覚めたら日光を取り入れること」が概日リズムを整える最も基本的かつ効果的な方法として推奨されています。
就寝前の強い光・カフェイン・アルコールが概日リズムを乱す主な要因として挙げられており、これらを避けることが睡眠の質の改善に直結するとされています。
また、愛媛大学医学部附属病院 睡眠医療センターの岡靖哲らが2025年に発表した報告(睡眠と環境 Vol.19 No.1)では、概日リズムの乱れが慢性不眠・うつ病・生活習慣病と深く関連しており、睡眠習慣の改善によって概日リズムを整えることが不眠治療の根幹とされています。
「夜型だから仕方ない」ではなく、毎日の起床時間と朝の日光から始めることが概日リズムを整える一番の近道です。
参照1:八藤英典「不眠症」日本プライマリ・ケア連合学会誌 Vol.35 No.1(2012)北星ファミリークリニック
参照2:岡靖哲ら「睡眠習慣改善と不眠治療の新たなトレンド」睡眠と環境 Vol.19 No.1(2025)愛媛大学医学部附属病院 睡眠医療センター

この記事のまとめ

概日リズムは約24時間周期で体内を制御するリズムで、睡眠・覚醒・ホルモン分泌・体温・免疫など全身に影響しています。
乱れの最大の原因は「夜のスマホ」と「不規則な起床時間」です。
まず「毎日同じ時間に起きる」「起きたら日光を浴びる」という2つの習慣から始めてみてください。
「深夜でないと眠れない状態」が1ヶ月以上続く場合は、睡眠外来への相談を検討してみてください。




