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眠れない時にいろいろ試してるけど、なかなか効果がない…

良かれと思ってやっていることが逆効果になっている場合がある
やってはいけないことを知っておくのも大事だよ
眠れなくて困って、いろいろ試している。
でも、効果が感じられない。
もしかしたら、逆効果なことをしているかもしれない。
「眠れない時にやりがちだけど、実は悪化させることがある行動」は意外と多いものです。
このページでは、眠れない時に避けるべきこととその理由を紹介します。
眠れない時にやりがちだけど逆効果な行動

眠れない時についやってしまいがちで、実は逆効果になる行動を紹介します。
「もう3時か…」「あと4時間しかない」という計算が脳を覚醒させてさらに眠れなくなります。
時間を確認するたびに「眠れていない事実」を突きつけられて、不安と焦りが高まります。
眠れない夜は時計・スマホを見ない・見えない場所に置くことが重要です。
眠れないままベッドで長時間過ごすと「ベッド=眠れない・考える場所」という条件付けが脳にできていきます。
これが慢性不眠を悪化させる大きな要因のひとつです。
20〜30分眠れない場合は一度ベッドから出て、眠気が来てから戻ることが推奨されています(刺激制御法)。
眠ろうとする意識そのものが覚醒を高めます。
「眠らなければいけない」という焦りが交感神経を刺激して、ますます眠れない状態を作ります。
「眠れなくても横になるだけでいい」と目標を下げることが、逆に眠りやすくなるコツです。
夜眠れなかった翌日に長い昼寝で補おうとすると、夜の睡眠欲求がさらに下がって翌夜も眠れなくなります。
昼寝は20〜30分以内・15時前までにとどめることが大切です。
「眠れなかった翌日でも同じ時間に起きる」ことが体内時計を守る最も重要な習慣です。
アルコールは寝つきを早める一方で、睡眠後半のレム睡眠を減らして中途覚醒を増やします。
「飲んで眠れた」という感覚は睡眠の質が保たれているわけではなく、慢性化するほど眠れなくなっていきます。
詳しくは「お酒を飲まないと眠れない時の対処法」を参照してください。

代わりにやってほしいこと

- 時計・スマホを見えない場所に置く
- 20〜30分眠れない場合はベッドから出て別の部屋で過ごす
- 「眠れなくても横になるだけでいい」と目標を下げる
- 翌朝は眠れなかった日でも同じ時間に起きる
- 4-7-8呼吸法で副交感神経に切り替える
(4秒吸って、7秒止めて、8秒で吐く)

よくあるQ&A

眠れない時の行動に関する、よくある質問と回答を紹介します。
- Qベッドから出るのが面倒です。出なければいけませんか?
- A
必須ではありませんが、眠れないままベッドにいる時間が長いほど「ベッド=眠れない場所」という条件付けが強化されます。
出るのが難しい場合は、ベッドの上で読書・呼吸法など「眠ろうとしない行動」をとることで条件付けをやわらげることができます。
※個人差あり
- Q眠れない時に温かい飲み物を飲むのは良いですか?
- A
白湯・ホットミルク・カモミールティーなどカフェインのない温かい飲み物はリラックス効果があるとされており、眠りの助けになることがあります。
カフェイン入りの飲み物(紅茶・緑茶・コーヒー)は逆効果になるので避けてください。
※個人差あり
- Q眠れない時に何を考えればいいですか?
- A
「何も考えない」は難しいので、特定の何かに意識を向けることが効果的です。
呼吸の感覚・体の重さ・「1、2、3…」と数を数えるなど、単純で感情を呼び起こさない対象に意識を向けることで思考のループが止まりやすくなります。
※個人差あり

データ

日本プライマリ・ケア連合学会誌に掲載された八藤英典の報告(2012年)によると、慢性不眠を悪化させる「永続化因子」として「眠れないことへの不安・不眠恐怖・不適切な対処行動」が挙げられています。
同報告では、刺激制御法(眠れない時はベッドから出る)や睡眠制限法が認知行動療法の重要な要素として紹介されており、「ベッドで眠れないまま過ごす」という行動が不眠を慢性化させる主な原因のひとつとして示されています。
また、久留米大学の富田康弘らが2025年に発表した報告(睡眠医療ネクサス Vol.1 No.2)では、慢性不眠の永続化因子として「誤った睡眠に関する知識・不適切な対応」が挙げられており、「眠れない時にやってはいけないこと」を知ることが慢性化を防ぐ重要な要素とされています。
引用元:八藤英典「不眠症」日本プライマリ・ケア連合学会誌 Vol.35 No.1(2012)北星ファミリークリニック
引用元:富田康弘ら「医療者のための睡眠医学入門 第2回 不眠症」睡眠医療ネクサス Vol.1 No.2(2025)久留米大学医学部神経精神医学講座

この記事のまとめ

良かれと思ってやっていることが、不眠を悪化させている場合があります。
時計を見ない・ベッドで考え続けない・「眠れなくていい」と目標を下げる。
この3つを意識するだけで、眠れない夜の過ごし方が変わります。
それでも眠れない状態が2週間以上続く場合は、内科・心療内科への相談を検討してみてください。
「何をしないか」を知ることも、眠れる体を作るための大切な一歩です。




