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睡眠不足だと覚えたことを忘れやすい気がする…

睡眠中に記憶が整理されて定着するんだ
勉強したのに翌日になると頭に残っていない。
試験前に睡眠を削って勉強したのに結果が出なかった。
そんな経験はありませんか。
睡眠が記憶と学習に与える影響と、勉強の効率を上げるための睡眠習慣を紹介します。
同じ悩みを持つ人の声
Yahoo!知恵袋には、以下のような投稿が多数寄せられています。

“ 6時間以上寝ないと記憶が定着しない、睡眠不足は4倍太りやすい。 ”
“ 睡眠削って勉強するか、しっかり睡眠取るか。 ”
“ 台風で試験日が一日早くなると今日伝えられ必死に勉強しているのですが眠くて仕方がありません。 ”
といった、睡眠時間を削って勉強しても記憶に残らないのではと不安になるという内容の投稿に多くの共感が集まっています。
特に試験前に睡眠を削って勉強しがちな人ほど、記憶の定着が気になりやすいようです。

睡眠中に記憶が定着する仕組み


レム睡眠中に脳は日中の経験を整理・統合して、重要な情報を長期記憶として定着させます。
手続き記憶
(スポーツ・楽器の演奏など体で覚える記憶)は特にレム睡眠で強化されるとされています。
深いノンレム睡眠の間に、海馬に一時保存されていた情報が大脳皮質へ転送されて長期記憶として固定されます。
語学・歴史・数式など「意味のある知識」の定着にはこのプロセスが重要とされています。
睡眠を削ると、この転送が十分に行われず記憶が定着しにくくなります。

睡眠不足が学習に与える影響

睡眠不足では海馬から大脳皮質への記憶転送が不完全になります。
「前日に覚えたはずなのに翌朝には忘れている」という状態はこのためです。
徹夜で勉強しても記憶に残りにくいのはこの仕組みによるものです。
睡眠不足で前頭葉の機能が低下すると、新しい情報を処理する速度・正確さが落ちます。
同じ時間勉強しても、睡眠不足では学習の効率が大幅に下がります。

勉強の効率を上げるための睡眠習慣

勉強の効率を上げるための睡眠習慣を紹介します。
勉強した当日の睡眠が記憶定着に最も効果的です。
「覚えたらすぐ寝る」という習慣が、勉強時間を削るより記憶の定着に効く場合があります。

試験前日に徹夜するより、4〜5時間でも睡眠をとった方が本番のパフォーマンスが高くなるとされています。
睡眠をとることで記憶の整理が行われて、当日の集中力も保ちやすくなります。
午後2時までの20分以内の昼寝が、午後の学習効率を上げることが研究で示されています。
昼寝の前後に集中して勉強することで、記憶の定着を効率よく進めることができます。

データ

虎の門病院の富田康弘らが2025年に発表した報告(睡眠医療ネクサス Vol.1 No.3)によると、睡眠中のレム睡眠・ノンレム睡眠の交互サイクルで記憶の統合・長期保存が行われることが示されています。
睡眠不足によって海馬から大脳皮質への記憶転送が阻害されて、学習した内容の定着率が著しく低下することも示されています。
また、愛媛大学医学部附属病院 睡眠医療センターの岡靖哲らが2025年に発表した報告(睡眠と環境 Vol.19 No.1)では、20分以内の昼寝が認知機能・学習効率を改善することが示されており、試験前日は徹夜より短時間でも睡眠を確保することが推奨されています。
引用元:
睡眠と環境 Vol.19 No.1(2025)
「睡眠習慣改善と不眠治療の新たなトレンド」
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jsleepenvi/19/1/19_50/_article/-char/ja引用元:
睡眠医療ネクサス Vol.1 No.3(2025)
「睡眠関連呼吸障害」(医療者のための睡眠医学入門 第3回)
https://jssr.jp/files/nexus/20251225-08.pdf
引用元:
富田康弘ら「医療者のための睡眠医学入門 第2回 不眠症」睡眠医療ネクサス Vol.1 No.2(2025)久留米大学医学部神経精神医学講座
http://www.jssr.jp/files/nexus/20250925-07.pdf
引用元:
岡靖哲ら「睡眠習慣改善と不眠治療の新たなトレンド」睡眠と環境 Vol.19 No.1(2025)愛媛大学医学部附属病院 睡眠医療センター
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jsleepenvi/19/1/19_50/_article/-char/jaこの研究の紹介者:岡 靖哲(おか やすのり)氏
詳しいプロフィールを見る+
所属:
愛媛大学医学部附属病院 睡眠医療センター長・教授
学位:
修士(医学)ロンドン大学
経歴:
京都大学医学部卒、京都大学大学院で脳病態生理学・臨床神経学を専攻。
英国ロンドン大学で臨床神経科学修士を取得後、英国セントトーマス病院 睡眠医療センターで研究員(2000~2001年)を務め、現在は愛媛大学医学部附属病院 睡眠医療センター長
資格:
日本睡眠学会 総合専門医/日本神経学会 神経内科専門医
研究ジャンル:
睡眠医療、不眠症治療、概日リズム睡眠障害愛媛大学医学部附属病院 睡眠医療センター(公式サイト)
岡靖哲 研究者ページこの研究の紹介者:富田 康弘(とみた やすひろ)氏
詳しいプロフィールを見る+
所属:
虎の門病院 睡眠呼吸器科 医長(循環器センター内科兼任)
出身:
東京大学医学部卒業
学位:
博士(医学)順天堂大学大学院医学研究科
経歴:
東京大学医学部卒業後、虎の門病院で循環器・睡眠医療の臨床に従事。
順天堂大学大学院で医学博士を取得し、現在は東京大学大学院医学系研究科の特任研究員、順天堂大学医学部の非常勤助教も兼任
資格:
総合内科専門医・指導医/日本睡眠学会総合専門医・指導医/循環器専門医・指導医
研究ジャンル:
睡眠関連呼吸障害、睡眠時無呼吸症候群(SAS)、CPAP治療

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この記事のまとめ

睡眠中にレム睡眠・ノンレム睡眠が交互に働いて、勉強した内容を記憶として定着させます。
睡眠を削ると記憶が残らず、集中力も落ちます。

対処法
・勉強後は早めに寝て記憶の定着を助ける
・試験前日は徹夜より短時間でも睡眠をとる
・午後2時までの20分昼寝で午後の学習効率を上げる
勉強時間を増やすより、睡眠を確保する方が記憶の定着に効く場合があります。

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